映画『Back to Black エイミーのすべて』

STORY

10代のエイミー(マリサ・アベラ)は、別居中の父ミッチ（エディ･マーサン）と母ジャニス（ジュリエット･コーワン）や、若かりし頃ジャズ歌手だった憧れの祖母シンシア（レスリー･マンヴィル）ら家族に見守られ、歌手としてのキャリアをスタートする。デビューアルバム『フランク』は成功したものの全米進出を果たせず、悔しい気分で行ったパブでブレイク（ジャック･オコンネル）と出会い、２人は熱烈な恋に落ちる。しかしブレイクはすぐに元カノとよりを戻して二人は破局。ショックからエイミーは酒やドラッグで問題を起こすようになる。心配したマネージャーはリハビリ施設での治療を勧めるが、エイミーは治療を拒否する。ブレイクとの失恋を歌った「バック・トゥ・ブラック」は世界的な大ヒットとなり、再会したエイミーとブレイクは誰にも内緒で結婚する。しかし再び関係が悪化したうえブレイクは暴行罪で逮捕されてしまう。今やスーパースターのエイミーはパパラッチに24時間付きまとわれ、長年の摂食障害と依存症に苦しみ、心も体も蝕まれていく。そんな時、グラミー賞主要4部門を含む6部門にノミネートされるのだったが・・・。

CAST

マリサ･アベラ/エイミー

Marisa Abela/AMY

1996年生まれ、ブライトン出身。2008年映画『Man in a Box』(原題)で子役デビュー。2019年RADA(英国王立演劇アカデミー)を卒業し、ロバート・カーライルが英国首相を演じるドラマ「COBRA」Season1(原題/20)で首相の娘エリー役でキャリアを再スタート。ロンドンの投資銀行を舞台に正社員の座を目指して奮闘する若者たちを描いたドラマ「インダストリー」シリーズ(20-22)のメインキャラクターの１人ヤスミン役でブレイクを果たし、8月からイギリスで放送の「インダストリー」シーズン３にも引き続き出演している。劇場映画では『Five Dates』(20/原題)、『Rogue Agent』(22/原題)、『She Is Love』(22/原題)に出演。『バービー』(23)では王女バービー役を務めた。本作『Back to Black エイミーのすべて』(24)で、主人公エイミー・ワインハウス役に大抜擢され、2025年公開スティーヴン・ソダーバーグ監督、ケイト・ブランシェット、マイケル・ファスベンダー主演のスパイ映画『Black Bag』(原題）への出演が決まっている。

エディ･マーサン/ミッチ(エイミーの父)

Eddie Marsan/Mitch

1968年生まれ、ロンドン出身。マウントビュー・アカデミー・オブ・シアター・アーツで演技を学び『知らなすぎた男』(97)で映画初出演。マイク･リー監督の『ヴェラ･ドレイク』(04)と『ハッピー･ゴー･ラッキー』(08)では英国インディペンデント映画賞を受賞した。そのほか出演作は『M:i:III』(06)、『ハンコック』(08)、『シャーロック･ホームズ』シリーズ(09/11)、『スノーホワイト』(12)など。2013年には『おみおくりの作法』で映画初主演を務めた。その後も『ワールズ･エンド酔っぱらいが世界を救う！』(13)、『デッドプール２』(18)、『バイス』(18)など常に様々なジャンルの作品に出演している。近年は『ジェントルメン』(19)、『キャッシュトラック』(21)、『オペレーション・フォーチュン』(23)などガイ・リッチー監督作品の常連でもある。

ジャック･オコンネル/ブレイク(エイミーの恋人/夫/元夫)

Jack O'Connell/Blake

1990年生まれ、ダービー出身。 2006年『THIS IS ENGLAND』でスクリーンデビュー。『ユナイテッド　－ミュンヘンの悲劇－』(11)で伝説のサッカー選手ボビー・チャールトン役を演じ注目される。2014年、第二次対戦中日本軍の捕虜となった元オリンピック選手を描いた、アンジェリーナ・ジョリー監督作品『不屈の男　アンブロークン』で主役のルイス役に抜擢され、ナショナル・ボード・オブ・レビューのブレイクスルー賞、2015年英国アカデミー賞のＥＥライジング･スター賞、ハリウッド映画賞のニュー･ハリウッド賞など数々の賞を受賞した。その他の主な出演作は『ベルファスト71』(14)『ナチス第三の男』(17)『ジャングルランド』(19)『チャタレイ夫人の恋人』(22)など。直近ではマイケル・マン監督『フェラーリ』(23)に実在のレーサー役で出演している。

レスリー･マンヴィル/シンシア(エイミーの祖母)

Lesley Manville/Cynthia

1956年生まれ。ブライトン出身。1970年代半ばからテレビシリーズに多数出演し、『ビバ！ロンドン！ハイ・ホープスキングス・クロスの気楽な人々』(88)以降、マイク・リー監督作品に欠かせない存在となる。『秘密と嘘』(96)、『トプシー・ターヴィー』(99)、『人生は、時々晴れ』(02)などに出演し『家族の庭』(10)で英国アカデミー賞助演女優賞にノミネート、ロンドン映画批評家協会賞英国女優賞受賞。2015年には大英帝国勲章OBEを受章した。ポール・トーマス・アンダーソン監督『ファントム・スレッド』(17)ではアカデミー賞助演女優賞ほか数々のノミネートを受け、映画批評家協会賞助演女優賞を受賞した。近作は『ミセス・ハリス、パリへ行く』(22)、『Back to Blackエイミーのすべて』(24)。それ以外にも「ザ･クラウン」シリーズ5,6(22/23)、英国ミステリー「カササギ殺人事件」(22)、「シタデル」(23)などの配信ドラマでも活躍中。

DIRECTOR

サム･テイラー＝ジョンソン監督

Sam Taylor-Johnson/Director

1967年生まれ、ロンドン出身。ロンドン大学ゴールドスミス･カレッジを卒業後、1990年代初頭から写真、映画、映像の分野で活動を開始。短編『LOVE YOU MORE』(08/原題) がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、サンダンス映画祭で短編映画部門グランプリを受賞したのをきっかけに、ジョン･レノンの青春時代を描いた『ノーウェアボーイひとりぼっちのあいつ』(09)で長編監督デビュー。同作品は英国アカデミー賞４部門にノミネートされた。ベストセラー小説を映画化した『フィフティ･シェイズ･オブ･グレイ』(15)では、女性監督としてのオープニング興行収入記録を更新。プライベートでは2012年に『ノーウェアボーイ…』に主演したアーロン・ジョンソンと結婚。『A MILLION LITTLE PIECES』(17/原題)では監督だけでなく、主演で夫のアーロン･テイラー＝ジョンソンと共同脚本も務めた。劇場映画以外では、2005年エルトン・ジョン「ターン・ザ・ライツ・アウト」や2011年R.E.M「Überlin」のミュージックビデオ監督を務めたり、国際女性デーのキャンペーンで作られたダニエル・クレイグ主演007が女性の姿になって現れるショートフィルムも監督した。近年は「Solos ～ひとりひとりの回想録～」(21)や「ナチ･ハンターズ」シーズン２(23)などの配信ドラマでエピソード監督も務めている。